ゴミ屋敷を相続放棄した後、適切な管理を行わずに放置してしまうと、様々なリスクが生じる可能性があります。ここでは、ゴミ屋敷の相続放棄と空き家問題、そして放置することのリスクについて解説します。ゴミ屋敷を放置する最大のリスクは、「特定空家」に指定される可能性があることです。特定空家とは、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、倒壊の危険性がある、衛生上有害である、景観を著しく損なっているなど、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしていると判断された空き家のことです。特定空家に指定されると、自治体から助言、指導、勧告、命令といった措置が取られます。命令に従わない場合は、50万円以下の過料が科せられることがあります。さらに、行政代執行により、強制的にゴミが撤去され、その費用を請求されることもあります。また、ゴミ屋敷を放置することで、近隣住民とのトラブルに発展する可能性もあります。悪臭や害虫の発生、不審者の侵入などにより、近隣住民の生活環境が悪化し、苦情や損害賠償請求を受けることがあります。さらに、ゴミ屋敷が倒壊したり、火災が発生したりした場合、他人に損害を与えてしまう可能性があり、その場合は損害賠償責任を問われることになります。これらのリスクを回避するためには、相続放棄をした後も、ゴミ屋敷を適切に管理する必要があります。定期的に見回りを行い、ゴミの不法投棄や建物の劣化などを確認しましょう。必要に応じて、草刈りや建物の修繕などを行うことも大切です。自分で管理することが難しい場合は、専門業者に管理を委託することも検討しましょう。ゴミ屋敷の相続放棄と空き家問題は密接に関係しています。放置することのリスクをしっかりと理解し、適切な対策を講じることが重要です。