親族が亡くなり、遺産を相続することになった際、その中にゴミ屋敷が含まれていたら、どうすれば良いのでしょうか。ゴミ屋敷の相続は、通常の不動産相続とは異なる注意点や手続きが必要になります。この記事では、ゴミ屋敷の相続について、知っておくべきこと、やるべきことを解説します。まず、知っておくべきこととして、ゴミ屋敷の相続は、通常の不動産相続と同様に、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も引き継ぐことになるという点です。ゴミ屋敷の清掃費用や解体費用、固定資産税などは、相続人が負担しなければならない可能性があります。また、ゴミ屋敷を放置することで、近隣住民とのトラブルや、行政からの指導を受ける可能性もあります。次に、やるべきこととしては、まず、相続財産の調査が挙げられます。ゴミ屋敷の状況(ゴミの量、種類、建物の状態など)を確認し、清掃費用や解体費用がどのくらいかかるのか、おおよその見積もりを把握しましょう。また、ゴミ屋敷以外に、預貯金や有価証券などのプラスの財産があるかどうかも確認しましょう。相続財産の調査結果を踏まえ、相続方法を検討します。「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3つの選択肢から、いずれかを選ぶことになります。単純承認は、全ての財産を引き継ぐ方法、限定承認は、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ方法、相続放棄は、全ての財産の相続を放棄する方法です。ゴミ屋敷の清掃費用や解体費用が、プラスの財産を上回る可能性がある場合は、限定承認や相続放棄を検討することになります。相続放棄をする場合は、相続開始を知った日から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述する必要があります。期限を過ぎると、原則として相続放棄ができなくなるため、注意が必要です。ゴミ屋敷の相続は、複雑な問題が絡み合うことがあります。弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。